プロペシアの有効成分である「フィナステリド」に関して、「前立腺がんを発症するリスクがあることを医薬品の注意書きに明記するように」との注意勧告が、

アメリカのFDA(食品医薬品局)と、カナダの保健省から出されました。

 

この発表があったことから、「プロペシアを服用するとがんになる!?」との噂が飛び交っています。

プロペシアが原因でがんになることは本当にあるのでしょうか?

「フィナステリド」は前立腺がんを予防する!?

55歳以上で前立腺特異抗原の値が正常な男性、約1万9000人を対象とした、延べ18年間にも及ぶ追跡調査の報告が、英医学誌「NEJM」に掲載されました。

フィナステリドを一日5㎎服用するグループとプラセボ(偽薬)を服用するグループの7年目の検査の結果、前立腺がんの発症率はフィナステリドグループが10.5%、プラセボグループが14.9%とフィナステリドグループの方が明らかに低かったのです。

 

前立腺がんは悪性度によって進行のスピードが異なりますが、このとき、特に悪性度が低いタイプの前立腺がんの発症率が低く、43%の予防効果が認められました。

しかし、悪性度が高く進行スピードの速いタイプの前立腺がんに限ると、フィナステリドグループでの発症率が高いことも判明したのです。

 

ですが、その後の両グループの死亡率の差は認められませんでした。

臨床試験の結果、高濃度(5㎎)のフィナステリドを長期間服用すると、がんの悪性度が低ければ予防薬になるが、高ければがんが発症する可能性があるということがわかりました。

では、プロペシアとがんの発症については?

医学的な根拠として、プロペシアとがんの関連性については証明されていません。

データがないということで、今のところはよくわかっていないというのが現実です。

 

また、他のがんの発症との因果関係もこれまでのところ確認されていません。

臨床試験の結果からもわかるように、高濃度(5㎎)のフィナステリドは前立腺がんの発症率が高くなるということでしたが、プロペシアに含まれるフィナステリドは1㎎と低濃度です。

低濃度だから安心。というわけではありませんが、お医者さんから処方された用量を守って服用していればリスクは抑えられるはずです。

 

あたりまえのことですが、どんなお薬にでも副作用はあります。

風邪薬でも胃腸薬でも大量に飲めば副作用を起こします。それと同じで、プロペシアも大量に飲めば体に影響を及ぼすことが分かると思います。

 

ここで一番心配なのは、個人の判断でプロペシアを服用している方です。

インターネットから情報を集め、個人輸入でプロペシアを入手して服用されている方には気を付けていただきたいと思います。

 

プロペシアは男性型脱毛症に最も効果があるとされる、国内で唯一の治療薬です。

AGAでお悩みなら、専門の医療機関に相談して適切な指示の下で服用されることをおすすめします。